日本国内の少子高齢化・人口減少などで地方の勢いは衰退傾向にあります。
そんななか、不動産投資の新たな舞台として地方都市が注目を集めており、その手軽さが人気の理由となっています。
地方都市での不動産投資を成功させるには、その利点と潜在的なリスクをしっかりと理解することが重要です。
そこで今回は、地方における不動産の魅力を深く掘り下げ、なぜ多くの人々が地方での生活を選んでいるのか、また地方の不動産投資のポイントとメリット、リスクについて詳しくお伝えします。
地方の不動産の特徴と魅力
地方の不動産投資は、都市部とは異なる独自の特徴と魅力を持っています。地方の不動産の特性と、それが投資家にどのようなメリットをもたらすのかに焦点を当てて解説します。
さっそく、地方をターゲットにする理由からみていきましょう。
なぜ都会ではなく「地方」なのか?
地方都市における不動産投資は、高い利回りを期待することが可能です。この背景には、都市部に比べて低い固定資産税が影響しています。
不動産を所有するということは、納税の義務を伴いますが、税金が少なければ少ないほど、投資家にとっては利益が増えることにつながります。さらに、地方都市の「地価」は、都市部に比べて低く、これが物件価格の低さに直結しています。
たとえば、同じ予算を設定して住宅を購入する場合、地方都市では部屋の広さや部屋数、築年数などの面で有利な条件を得ることができます。このように、地方都市における不動産投資は、コストパフォーマンスの高さが魅力となり、投資家にとって魅力的な選択肢となっているのです。
地方のメリットとは何か
地方都市における不動産投資の魅力は、低い物件価格により表面利回りが高くなることです。物件購入価格を低く抑えることができれば、投資回収期間を短縮し、早期に投資額を回収する可能性が高まります。
たとえば、賃貸マンションを満室状態に維持できれば、家賃設定によって購入金額の回収期間を短縮することが可能です。対して都市部では、物件価格が高いため利益を見るまでに時間がかかる傾向にあります。空室率は低く抑えられるかもしれませんが、高価な物件の購入が利益獲得の足かせとなることもあります。
さらに、不動産投資の経験が少ない場合でも、低価格の物件であれば投資のハードルが低く、始めやすくなります。仮に想定外の空室が発生しても、物件価格が低いために経済的な損失を抑えることが可能です。
加えて、地方都市では賃貸物件間の競争が比較的少ないため、他の物件との差別化を図りやすい傾向にあります。多くの地方都市では、伝統的な地主が賃貸業を惰性で運営しているケースが見受けられ、これが新しいサービスやアプローチによる差別化のチャンスを生んでいます。つまり、賃借人のニーズを正確に把握し、それに応えるサービスを提供することで、競争力を高めることが可能です。
さて、このように多くの利点がある地方の不動産投資ですが、もちろんデメリットもあります。次の章でお伝えするリスクを知り、成功へのポイントを掴むことで、より良い投資へとつなげることができるでしょう。
地方の不動産投資におけるリスクと成功ポイント
地方の不動産投資はリスクとチャンスを持っています。地方の投資で成功するためには、これらのリスクを明確に理解し、適切な戦略と準備を整えることが大切です。
この章では、地方の不動産投資における主なリスクと、投資を成功させるためのポイントを深く掘り下げていきます。
地方で気をつけるべき不動産投資のリスク
地方都市での賃貸ビジネスは、都市部と比べてリスクが高い傾向にあります。交通や生活の便が少なく、人口が少ないためです。これらの条件は空室のリスクを高め、物件の運営を難しくします。特に、地方の物件は値段が低いため投資しやすいですが、入居者が少なければ利益を得るのは難しいといえるでしょう。
地方都市では、近くに新しい商業施設ができれば賃貸需要が増えますが、逆に施設が閉じれば需要は減少します。また、マンションの売買は活発でなく、売りたくても買い手が見つからないことがあります。このような状況は赤字物件のリスクを増大させます。
また、物件の状態をチェックする作業も大変です。物件管理を専門の会社に委託することで、遠くに住みながら地方の物件を管理できますが、管理料がかかるため利益が減少します。そして何より、実際に目で見て確認ができないことは、物件の品質低下につながる可能性もあります。
いま日本では不動産業界での「2023年問題」により、老人の数が増え、世帯数が減少すると予測されています。これは、不動産の価値を下げ、空き家の問題を引き起こす可能性があります。
こういった問題をしっかりと理解した上で、地方都市の不動産投資を検討するときには、慎重な計画と準備を行うことが必要といえます。
地方で不動産投資を成功させるポイント
地方都市での不動産投資を成功させるには、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、エリアの選定がとても大切で、賃貸需要や立地条件を事前にチェックし、都市部へのアクセスが良く、人口が増えている地域を選びます。とりわけ、地方都市の住民は車を使うことが多いので、駐車場付きの物件は狙い目です。
次に、資産価値を高めるためには、壁紙の張替えや外壁塗装などのメンテナンスを行い、数値を細かくチェックすることが重要です。仮に築年数が高くても、見た目のきれいさは利用者の心象に響き、入居の確率が高まります。
そして、関係者との良い関係を築くことが大切です。
空室対策や入居者対応は「管理会社」にお任せすることが多いため、信頼関係の構築が不可欠です。また、「地元住民」との良好な関係を保つことで、特に一戸建て物件では、近隣住民との信頼関係が入居者の増減や物件の評判に影響を与えます。
地方都市での不動産投資は、これらのポイントを踏まえながら、周囲との連携と適切な管理を行い、計画を進めることで、成功への道を開くことができるでしょう。
まとめ
地方の不動産投資についてメリットとリスクをお伝えしました。
地方の不動産投資は、低い物件価格と高い利回りが魅力で、都市部の高額な不動産価格とは対照的です。しかし、交通や生活の便の少なさ、人口の減少など地方特有のリスクも伴います。
成功するためには、地方の市場状況を理解し、エリア選定、物件のメンテナンス、そして関係者との良好な関係構築が重要です。また、適切な管理と計画により、地方の不動産投資は成功への道を開くことが可能です。
つまり、地方の不動産市場の独自性を理解し、リスクを適切に管理することが、地方での不動産投資の成功に大切なことといえるのです。
最近ではNFTでの地方創成も盛んに行われています。NFTで住民になり、そこから不動産投資の足掛かりとして、地方に投資してみるのもいい案ではないでしょうか
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